ごあいさつ
湯原温泉の中央にあるおもちゃ箱のようなプチホテルです。小さなホテルだから出来る細やかでユニークなサービスと地域の食材をオリジナルの料理で提供しています。   岡山県真庭市湯原温泉68
来訪者数:   Tel 0867-62-2600
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たとえば川沿いに宿が並び、ところどころから立ちのぼる湯けむりのなかカランコロンというゲタの音が響いて…‥といったイメージ。湯原温泉は、この期待を裏切らない温泉街だ。

ところが、その温泉街の真ん中におしゃれなブチホテルが建っていて、若い女性やファミリーに密かな人気を誇っているというから興味深い。その温泉宿の名は「プチホテルゆばらリゾート」。さっそく訪ねてみることにした。

「美作三湯」の一つ、湯原温泉へ湯原温泉には、大阪から中国自動車道を使って3時間足らず。落合ICから中国横断・米子自動車道に入り、湯原ICで降りればすぐである。温泉街は、かつて大山信仰の参拝道でもあった旭川沿いの道を中心に広がっている。

湯原温泉で特筆すべきなのが、74mの湯原ダムを背に川原に作られた男女混浴の 露天風呂”砂湯” だろう。長寿の湯、子宝の湯、美入の湯と分かれた岩風呂が24時間、無料で開放されている。露天風呂番付では西の横綱に選ばれているほどの名泉だ。こうした温泉情緒のただよう街のプチホテルとはどういったものなんだろう。期待に胸をふくらませて、ホテルに向かった。

旅館からプチホテルへの転身

「いらっしゃいませ。お早かったですね』玄関を入るなりオ―ナ―の明るい挨拶の声に迎えられた。それは、旅館の仲居さんがかけてくれる声とはまた違う、どちらかといえぱ田舎に帰ったときのおばあちゃんの「おかえり』に似たあたたかさがあった。

「プチホテルゆぱらリゾート』のオ―ナ―ご夫妻の古林伸美さん、美穂さんは二入とも地元湯原の出身。もともと、ここには伸美さんの実家である「三好野旅館』が建てられていた。「私は東京の大学で勉強をしていましてね。卒業して、さぁこれから就職という矢先に父が倒れ、家業を引き継ぐことになったんです」そして奥さまの美穂さんと結婚。美穂さんにとっても若女将としての毎日がスタートした。

 引き継いだばかりのころは私も父のやり方と衝突したり大変でしたが、家内も若女将として母親ほど歳の違う仲居さん達の間で慣れない仕事に苦労したようです。2人とも旅館の仕事を実際に経験したからこそ、その良さも改善すべき点も知っているんですよね。私は他人を介してお客さまにサ―ビスすることをとても心もとなく感じていました、白分たちの手で直接おもてなしをしたいと考えた結果、プチホテルという形を選択したのかも知れません」そして1987年5月に「三好野旅館」は『プチホテルゆばらリゾート』に生まれ変わった。

 今は、2人の子供達も成長しスタッフも増えてひと味違うおもてなしに頑張っている。息子の裕久さんは、エコツアーのインストラクターも出来る。自慢のロンドンタクシーで宿泊のお父さん譲りの流暢なお喋りでお客様をご案内。いまや湯原温泉の顔になっている。

ブライバシーとふれあいの両方を大切に

主人の伸美さんの言葉を借りれぱ、ご夫妻の趣昧の延長にこのホチルはあるという。8月にリニュ―アルオ―プンしたばかりのコミュニケーションルームには、伸美さんのコレクションであるアンティ―クの英国製タイプライターや歯車型計算機が並んでいる。これも伸美さんの趣昧のコンピューター好きが高じたもので、現在の電卓やコンピューターの原型ともいえる機械に興味があるらしい。美穂さんの趣昧の少女コミックも自由に読めるよう開放されている。宿泊客は自由にパソコンで遊ぶこともできるし、こうした話題からオ―ナーと夜を徹して盛り上がることも。
「この仕事をしていて素敵だと思えるのは、いろいろな趣昧の方とお会いできることです。お部屋に入られたお客さまのプライべ―トをお邪魔することはいたしませんが、1階に降りてきて話かけてくだされば存分におしゃべりを楽しみたいと思っています」とご夫妻は語る。どうやら、人気の秘密が少し見えたような気がした。

  

地元産の素材を活かした和洋折衷のディナー

「ゆばらリゾート」のディナ―は―風変わっている。レストランでありながら、まず和食の膳からテ―ブルの上はスタ―トするのだ。たとえば、精進料理で有名なゴマ豆腐がある。これもかつての『三好野旅館』時代の名残だが、決してそのままではない。湯原温泉の近くの蒜山高原でとれたジャ―ジ―乳の源乳を使ったソースがかけられている。「ゆばらリゾ―ト』ならではのオリジナルメニュ―だろう。そのほかにも、山菜やアユの塩焼き、地鶏のタタキと馬刺、蒜山大根のふろふきなど、地元の素材を活かした一品が並んでいる。
次いで用意されたチ―ズフォンデュには、日本海から仕入れてきた魚介類に、やはり蒜山高原で採れたブロッコリーなどの野菜やパンがセットされていた。トロトロに溶けたチ―ズをからめアッチアッチとロに入れると、そろそろいっぱいになってきたお腹にもどんどん入るから不思議なもの、このチ―ズフォンデュは冬場のメニューで、夏は魚介のたっぷり人ったグラタンに変わる。さらにステ―キが出された。「女性なので脂肪分の少ないヒレステ―キをご用意いたしました」というオ―ナ―のうれしい心遣いに』再び箸を(いや、この場合はフォ―クか)すすめる。
もう何も入らない、これ以上はダメというところで、ジャージー乳を使ったプリンのデザートだが、これまた不思議なことにちゃんとお腹のどこかに納まった。これでまだ足りない人のためにお茶漬け用のご飯を用意しているというから至れり尽くせりである。ただし、全館満室の日でも5合炊いたご飯が余るらしい。相当なボリュームである。

こうした料理を一手に担うのは、調理部の三牧孝至さん。オーナーといっしょに開発したメニューで宿泊客を喜ばせてくれる、いわば黒子的存在といえよう。そして「ゆばらリゾート」のディナーにはもうひとつのこだわりがあった。器である。

まず、和食の膳に使われた、朱塗りの丸い器は托鉢だという。ここにも精進料理の名残が感じられる。さらに、最後のお茶漬けに使うお茶碗は抹茶茶碗。飯碗だとお茶漬けするのに小さいという伸美さんの体験からおおぶりの抹茶茶碗を使うことを思いついたという。陶器は地元の神湯焼を使う。料理の素材にしても器にしてもできるだけ、地元のものを利用することを心がけているというのは、伸美さんの地元への愛情なのだろう。おいしい料理と地酒に加えて、オーナーのさりげなくもあたたかい接待がすばらしいごちそうであったことも忘れられない。

満天の星の下で味わう幸せ!

 「ゆばらリゾ―ト」にはもう―つの”名物”がある。屋上の貸切露天風呂「千と千尋の湯」だ。3人用の陶器で出来た釜の湯船と4人用のヒノキ風呂に加えて、乾式サウナが併設されている。各客室のバスにも温泉の湯が使われているが、たっぷりとお湯を味わいたいのならこの千と千尋の湯が一番。入浴中には豪快な足し湯のサービスを行ってくれる。これはその昔、まだ旅館に温泉が引けなかった頃、従業員一同で河原の湯を桶で汲んできて内湯のサービスを行っていた。入浴中にはお湯も汚れるし温度も下がるそこで入浴の途中にも足し湯を行っていた当時のお大臣の入浴スタイルの再現だと言う。何とも贅沢な気分にしてくれるお風呂だ。

外湯としては ”砂湯”のほかに、泉源の上に建てられている町営の湯本温泉館があり、ここから旭川を望む景観がすばらしい。湯本温泉館には入浴券が必要だが、「ゆばらリゾ―ト」のフロントで言えばもらえる。「ゆばらリゾート」で用意されている浴衣は2種類あって、どちらもおよそ旅館のそれらしくないモダンな柄。これを着てカラコロカラコロ外湯をめぐるのも悪くない。また女性にはお洒落な色柄浴衣もあり選んで着ることも出来る。

「観光型から体験型のリゾートライフ」の提案

湯原温泉の名物には温泉のほかに、オオサンショウウオとコマがある。静かで美しい環境に恵まれたこの地ならではだろう、天然記念物のオオサンショウウオが生息しているというのだ。町役場のすぐ横の「はんざきセンタ―」をのでいてみた。”はんざき”とは、オオサンショウウオの岡山での呼称。中に入ると、水槽にじっとしたまま動かないオオサンショウウオがたくさん。また、1〜2mもあるオオサンショウウオのホルマリン漬けも並んでいる。見ていて決して気持ちのいい生き物ではないが、1億年前から進化もせずにこの姿で地球の歴史を見つめ続けてきたのかと思えば、何ともいえない愛しさもわいてきた。

「はんざきセンター」の向かい側にある「独楽の博物館」は、かつてこの地で活躍した木地師たちの文化を伝えていこうと建設されたもので、国内だけでなく世界からも集められたコマが3000点展示されている。

併設されている民芸工房では”湯原コマ”が即売されており、申し込めばコマの絵付けもできるそうだ。こうして街なかをぶらぶら散策するのもいいがオ−ナ―が堤案するのは体験型リゾ−トである。湯原温泉から近い蒜山高原では、夏はパラグライダ―を、冬はスキ―を楽しむことができる。また、テニスについては「ゆばらリゾ―ト」にお願いしておけば、コ―トの手配をしておいてくれる。また、マウンテンバイクを無料で貸し出してくれるので”古屋不動滝”や”湯原湖”までサイクリングをするのも楽しい。こうしてお話をうかがっていると、「ゆばらリゾート」がめざす宿というのは単なる温泉宿ではないことに気がつく。

「宿は文化」を実践できるホテルをめざして

「趣味まるだしのホテルといわれてもいいんです。何かにこだわり統け、私たちのスタイルを大切にしながら、決して型通りでないおもてなしができたら・・・うちは2度目からがもっとおいしい宿ですよ(笑)親戚の家を訪ねるような気持ちでいらしてほしいですね。 私たちも家族が来たような気持ちでおもてなしをしていますから」オーナ―の誕生日やクリスマス、バレンタインには常連客が集ってささやかなイべントも開かれる。ホテルのような凛とした空気を持ちながら、ペンションのようにあたたかいサ−ビス―これが「ゆばらリゾート」の人気の秘密だったのだ。

帰り間際、古林ご夫妻は将来の夢を語ってくださった。「<宿は文化>ですよね。かつて、ここに逗留して100枚もの絵を残してくださった画家がいらっしゃいます。このホテルで若い芸術家の応援ができたらと考えているんです」

この尽きない好奇心とチャレンジ精神も訪れた私たちに新たな元気を与えて、送りだしてくれた。

 今、オーナーが夢中になっているのが使用済みの天ぷら油を精製してディーゼル燃料にリサイクルすること。これを2004年から始めたと言うから先駆的だ。しかもどこからも補助金などもらっていない。廃油を川に流さないように美しい環境を守ろうと始めた事業だ。オーナーの呼び掛けで旅館組合や地域のPTAやコミュニティーも動かし年間4万リットルのリサイクル燃料が出来るようになった。これだけあれば地球を10周出来る燃料が生み出されていることになる。プチホテルゆばらリゾートではその事業のシンボルが必要とオーナーの私費でロンドンタクシーを2台購入して温泉街のガイドやエコツアーを行っている。訪れた際は、是非乗ってみていただきたい。オーナーの熱い思いが伝わり、きっと感激されるに違いない。


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